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リソース配分にこだわり、エンジニアのキャリアをサポートするドリコムの組織体制

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587日前

2018年3月までに、7~8本の新規IPネイティブゲームをリリースすると表明し、「IPシフト」を鮮明にしているドリコム。2016年11月には、シリーズ初となるスマホゲーム『ダービースタリオン マスターズ』が配信開始されるなど、業績拡大に向け攻勢を強めている。同社は主力のゲーム事業に加え、広告・メディア事業など、さまざまな事業を手掛けているが、エンジニアたちはいったいどのような仕組みのもとで働いているのか。テクノロジー担当の執行役員を務める白石久彦氏に聞いた。

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人材リソースの配分を最適にするための組織改変

「ドリコムは、私が入社した2012年から数えて、2回ほど大きな組織変更を行っています。2014年に事業部制から機能別組織に改変。2016年からはプロダクト本部にすべての事業を集約し、全社統一戦略のもと事業運営にあたるようになりました」


 ▲ 株式会社ドリコム 執行役員 プロダクト本部 テクノロジー担当 白石久彦氏
大学卒業後、ソフトバンクグループやレコチョクなどで、サービス開発やインフラ構築に携わる。2012年ドリコム入社。2014年技術担当の執行役員に就任以来、スマホゲームや同社が手掛ける各種Webサービスを技術面からささえる、エンジニア組織の強化に取り組んでいる

ドリコムでテクノロジー担当の執行役員を務める白石久彦氏は、自社の組織形態の変遷についてこのように説明する。では現在、エンジニアたちはプロダクト本部内でどのような働き方をしているのだろうか。

「ゲーム事業と広告・メディア事業が抱えているプロダクトごとにプロジェクトが組成され、技術部門からは、必要に応じてそのプロジェクトに必要な人材がアサインされます。各プロジェクトは、事業部門と技術部門内のチームを貫くような形で存在しているので、エンジニアはある種のマトリクス型組織の中で開発と運営に当たることになります」

ドリコムのエンジニア組織概要


それぞれの組織には次のような役割があるという。

「事業部門にはプロデューサーやディレクターのほか、ゲーム事業でいえば、ゲームクリエイターやデザイナー、ゲーム特化のエンジニアのように、事業内容と仕事内容が密接に関わっている人たちが所属しています。一方の技術部門には、Webベースの開発に欠かせないインフラ系のエンジニアやアーキテクト、プロジェクトマネージャー、データ分析担当など、技術とマネジメントの専門家が所属。リソースの必要性に応じ、プロダクト専任の場合もあれば、複数のプロダクトを掛け持ちする場合もあります」

白石氏は、このような組織形態にした理由を全社の戦略に則って、人材リソースを最適に配分するため、および技術領域ごとの育成を継続的にできるようにするためと説明する。

「変化の速い業界ですから、プロジェクトの撤退や組成は頻繁に起こります。かつて事業部制を敷いていた時代は、そうした変化に対応すべく動こうと思っても、どうしても部門内に優秀な人材を手元に残しておきたいという力学が働いてしまい、戦略上必要なプロダクトにリソースが回らないという課題がありました。こうした過去の反省から、組織形態をいまのような形態に変えていったんです」

課題に対処し、組織の見直しを図った結果が、今日の事業部門専門部隊からなるマトリクス型組織だったのだ。
 

エンジニアひとりひとりの能力となる軸を見つけられる組織体制

現在の組織形態に移行したことにより、エンジニアの適正配置が容易になった。しかし目的はそれだけではなかった。

「各チームのトップは、技術に長けた『匠』です。エンジニアは、部門長である彼らの指導を仰ぎながら技術を磨くことができますし、同時にプロデューサーのもとで、ユーザーの心を掴むプロダクトの開発や運用にも関わることができる。つまり現在の組織形態になったことで、2つの面から自分が進むべきキャリアを考えられるようになったわけです。エンジニアの可能性を拡げるという意味では、非常によい効果をもたらしていると思います」

機能や特性によってエンジニアを分けてはいるが、エンジニア自身の指向の変化や成長欲求を阻むものではない。彼らの希望にも柔軟に対応できるよう、チーム間での人材交流も盛んに行われている。

「一時『フルスタックエンジニア』というキーワードが話題になりましたが、ことゲームの世界に限れば、大量のトラフィックを捌くのが得意な人と、美しいエフェクトをつくることが上手い人が同一人物であることは非常に稀です。それだけそれぞれの技術領域において必要とされる知見は専門的になっています。ですから、ゲームの面白さを追求するゲームクリエイターと、ロジックを武器にモノづくりに専念するエンジニアを組織的に分け、さらに技術テーマごとにチームを分けるようになりました。とはいえ、やってみなければ適性がわからない部分もある。ですから、個人の希望や指向になるべく沿ったキャリア構築ができるよう、柔軟な組織運営を心がけています」

エンジニアは、個人の適性や希望、事業ニーズとの兼ね合いによって決定した配属先で、技術を磨くことにはなるが、そこで自分の軸となるテーマを見極められれば、その後のキャリアは比較的自由に描けるようになると白石氏は話す。

「ある技術のチームのトップを目指してもいいですし、別のチームに移って技術の幅を拡げてもいい。細かな調整ごとやコミュニケーションに長けたエンジニアには、プロジェクトマネージャーへの道も拓けていますし、マーケティングやディレクションの適性があれば、プロデューサーやディレクターとしてサービスをつくるほうに回っても構いません。現在の組織形態は一見、事業と機能が細かく分かれているため、堅苦しい組織に見えるかも知れませんが、実際は個別の事情に合わせやすい、しなやかな組織でもあるんです」
 

成長意欲のあるエンジニアに会い続けたい

「先般リリースされた『ダービースタリオン マスターズ』のような、高度なロジックを詰め込んだゲームをスマホで実現できたことのひとつには、私たちの組織に技術の蓄積と機動性があったから。こうした具体的な成果にも、この組織体制は貢献してくれているんです」

スマホの基本性能や通信速度が上がったことで、ユーザーがネイティブアプリやWebサービスに求める内容は日増しに高度になっている。ドリコムのエンジニアは、機能別の職能集団の一員であり、プロダクトにもコミットする立場でもあるため、アプリやサービスの質を高める上でも力を発揮しやすい環境にある。

今後は、大型IPゲームタイトルのリリースラッシュその他サービスの拡充、さらに『DRECOM INVENTION PROJECT』の名のもとで取り組んでいるような、新しいサービスを産み出すための「投資」にも力を入れていくというドリコム。同社の人材採用意欲は高まっているという。

「今はちょうど、開発ラインの拡大に向けた体制づくりを進めていることろです。優秀な仲間は何人いてもいいと思っているので、これまで培ってきた技術力をもとに、自分の可能性を拡げてみたいエンジニアがいらしたら、ぜひお会いしたいと思っています」

100名を超えるエンジニア組織を持つドリコムを、もはや「ベンチャー」の枠で捉えることは難しいのかも知れない。だが白石氏は「柔軟性に富んだ気質は、いまだベンチャー的」だと話す。求める人材像も、人々の期待を超える=「with entertainment」というキャッチフレーズ同様、飽くなき挑戦を試みるベンチャー的人材だ。

一時期の低迷期を脱し、反転攻勢に打って出たドリコム。その背後には、人材リソースの有効活用と同時に、エンジニアのスキルやキャリア、そして最終プロダクトにも好影響をもたらす、独自のマトリクス型の組織があったのだ。
 

株式会社ドリコム

Drecom with entertainment
僕らは、インターネットで期待を超える未来を創るものづくり企業です。

代表取締役社長:内藤 裕紀
企業URL :http://www.drecom.co.jp/
設立:2001年11月13日 本社:東京都目黒区下目黒1丁目8-1 アルコタワー17F

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