日本最大級のマーケティングポータルサイト「ferret」をスケールさせた開発環境と考えについて編集長の飯髙氏とCTO桜庭氏にインタビュー

alert最終更新日から半年以上経過した記事です。
月間220万PVを誇る日本最大級マーケティングポータルサイト「ferret(フェレット)」。今回は編集長を務める飯髙氏と、同社CTOである桜庭氏に、現在のferretを取り巻く開発環境と考え方、そしてエンジニアのキャリアについてインタビューを行った。

CTOが二人いる理由

同社では約2年前の2014年9月にferretの大幅なリニューアルを行っている。その際に言語はPHPからRubyに、フレームワークはRuby on Railsを採用。その際にスタッフの理解度不足や不慣れな部分があり、いわゆる「技術的負債」を過去に抱えてしまっている。

ただ、CTO桜庭氏は「開発スピードと技術的負債のバランスが重要であり、返済能力と計画があれば全く問題はない。」と語る。

また、2年前のリニューアル時には、現CMTO(chief marketing technology officer)の斎藤氏がferretのリニューアルの指揮を取っていた。飯髙氏は「斎藤は馬力のあるエンジニアでサービスを立ち上げることをとても得意とするが、逆に桜庭は全体を俯瞰して見ることができるエンジニア。

斎藤がスピード良く開発をしてくれたお陰で今のパフォーマンスにも牽引していると僕は思っています。」と語る。そのため、サービスがグロースしたリニューアルから1年後には斎藤氏から桜庭氏にバトンタッチを行っている。同時に飯髙氏は「現在、斎藤が立上げ期のマーケティング・オートメーションツール「Homeup!」を担当しているのも、その理由です。」と語る。また、斎藤氏と飯髙氏はferretのリニューアルのタイミングでJOINしており、飯髙氏は彼がいなかったらJOINしてなかったと言うほどの信頼をおいている。また桜庭にバトンタッチするタイミングでは斎藤と話あって答えを出したと語る。

編集長飯髙氏とCTO桜庭氏の卓越した距離感


飯髙氏は「思ったことはすぐに桜庭に相談する。」と言うように、二人の話を聞いていると筆者はそのコンビネーションの良さを感じたが、まだこのコンビが始まってからは半年程度でしかないという。

桜庭氏は「意図的に飯髙とは距離をとっている。」と言い、その理由を「現場同士、また飯髙と開発現場スタッフはとても多くのコミュニケーションを取っている。密に飯髙と僕だけが話をし過ぎると現場に引き継げない、そのプロジェクトから離れられないという事象が発生してしまいます。初期の大枠の方向性決めの話には入りますし、フォローアップもしますが、なるべく現場やリーダーに任せるようにしています。現場のエンジニアたちには機会を与えて「良い失敗」をして欲しい。」と語る。

実際に現場と編集長の飯髙氏だけが話し合いを進める機会も多いそうだ。

また飯髙氏のことに関して桜庭氏は、「彼がferretのリーダー。トップは良い意味で適当な人間が良いと思っていて、飯髙はそれに近いと思っています。僕たち開発者は、彼のようなトップが思い描いたものを現実なものに落とし込んでいく仕事だと思っています。逆にトップがきっちり全てのことを管理していくタイプだと、物事がスケールしなくなってくるのでダメだと思います。そういった意味で飯髙みたいに旗を振り先人をきって走り回ってくれるタイプのリーダーはいいと思う。」と言う。

この桜庭氏のコメントの様に、飯髙氏はあえて技術的な知識は習得しない。それにより、飯髙氏は桜庭氏に目的だけ明確に伝え、桜庭氏に想像の余地を与え、柔軟性を持って、日々の業務を進めているという。勿論最低限の知識は学んでいるが、あえてそれ以上を習得することは、お互いの分野の邪魔をしかねないし、知らないからこそ言えることもある。

同じように桜庭氏は「エンジニアリングを少し知っている方と話をすると、どうしてもその手法に口を出したいと思ってしまいます。それが時に足かせになったりするケースもあるので、僕は委ねてくれるパートナーの方が好きですね。」と語る。このあたりが彼ら二人のコンビネーションの良さを感じさせるポイントなのだと強く感じた。

エンジニアが成長するために必要なこと

次にエンジニアのキャリアに関して、桜庭氏に聞いた。桜庭氏はエンジニアのタイプには大きく分けて2つのタイプに分かれると言う。

広く色々なものに興味・関心を持つエンジニア、裏を返せば冷めやすいエンジニアと、物事を深掘りしていくことが得意なエンジニアだ。前者のタイプにおいて言えば、色々なプロジェクトや物事に横断していくことにより、逆に開発スピードが上がり、能力をつけていくことに繋がるのだという。

一方、後者のタイプは「誰に何を言われても自分の決めた言語や技術分野をやり続けるべき」だと言い、その中で第一人者を目指して欲しいと語る。そのため、同社ではエンジニア個人のキャリアを考え、同じサービスを2年以上担当させず、担当サービスを変えているという。

これはサービスの属人化を防ぐと同時に、エンジニアの熱量の維持と、視野の広がり、新しい領域のチャレンジを見込んだものである。

また社内体制としては、前述の通り、開発チームとビジネスサイドは明確に場所を分けて作業をしている。それは運営する複数のサービス同士の連携や情報共有を開発チームの中で綿密に情報共有をするためである。

ビジネスサイドと開発チームを合わせてチーム編成もする会社が増えている中、飯髙氏も桜庭氏も声を揃えて、これが現段階ではベストな配置であると言う。この「敢えての距離感」がスピードを最大限に高めているのである。

今後におけるferretのサービス展開について

最後にferretに関して、両氏から今後についての話を聞いた。飯髙氏は「マーケティングポータルとして、圧倒的NO.1を目指す」と意気込む。また、8月にはferretとHomeup!はサービス統合し、より企業のWebマーケティングを関わっていくと語る。急激にアクセスを伸ばし、成功しているように見えるferretであるが、その裏ではメディアとマネタイズの両立、収益のキャパシティなど困難に直面してきたと言う。

桜庭氏は上記の飯髙氏の意見を聞いた上で、「僕達のテクノロジーで今の問題点を解消させる。」と話す。実際に彼らはいち早くAMPやFacebookのインスタントアーティクルなどの技術にも挑戦をしてきている。桜庭氏は更に「僕達の溜めてきたノウハウも今後はどんどん対外的にも発表していきたい」と話してくれた。

まとめ

よくビジネスサイドと開発サイドは、コンフリクトをすることが多くあると話を聞くが、開発と営業、エンジニアとデザイナー、両者ともに熱心に取り組むからこそ、意見のコンフリクトが生まれてしまう。

飯髙氏と桜庭氏の関係性を見ていると、卓越した技術とマーケティングが対峙しているにも関わらず、見事に調和していることを感じる。これはお互いに対する信頼感とリスペクトによるものだろう。

マーケティングポータル圧倒的NO.1を目指すferret。今後もこのメディアの技術、そして成長を見ていきたい。

日本最大級のマーケティングポータルサイト「ferret」
https://ferret-plus.com/

世界一Webマーケティングを簡単に。「Homeup!」
https://homeup.me/

株式会社ベーシック
https://basicinc.jp/